内容(「BOOK」データベースより)
正邪を超越した史上屈指の英傑。三国時代研究者が、正史をはじめ多くの史料・国内外における最新の研究成果を駆使し、曹操の実像を明らかにした本格評伝。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石井/仁
1958年、福島県会津若松市生まれ。1989年、東北大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、駒澤大学文学部准教授。専門は魏晋南北朝史、中国軍制史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
魏の武帝 曹操が読み終わった。
久々に、小説ではない史実を扱った書籍です。
曹操の功罪について、公平に描かれていて、新鮮でした。
大概物語の曹操は、超人だったり極悪人だったりすることが多いので曹操の過ちや苦悩や、演技と史実での差異など結構楽しめました。
罪というか、最大の失敗は激情にかられて二度も虐殺を行ってしまったこと。
その為、反曹操機運が高まり最大勢力となりながらも
一代で天下統一が果たせなかったとあります。
その後の政策や文化面では最も貢献している筈なのに
嫌われるのはここらへんにあるのでは無いでしょうか。
演技での冷静沈着でともすれば冷たい印象の曹操は
己の失敗を反省した姿だと語っています。
そう言われると、やたら人間味が増して感じられるから
不思議です。