CISCO入門
QoS実装モデル †
- IntServ (イントサーブ:Integrated Services)
必要な大域を予約してから転送を開始し、終了するとリリースを開放するモデル。
RSVP(SえSource reserVation Protocol)を使用し、非常に高いサービスレベルを提供する。
備考:あまり使われない
- DiffServ(ディフサーブ:Differentiated Services)
アプリケーション毎のパケットを分類し、中継する機器毎にあらかじめ定義された条件に従い、
混雑するリンクでパケット毎に優先度の差をつけて転送するモデル。
- BestEffort
パケットが到着した順番に転送し、特別な優先制御は行われない。
全てのアプリケーションパケットを平等に転送します。
- 分類(Classification):アプリケーショントラフィックを異なるクラスに分類する
- マーキング:トラフィックの振る舞いやポリシーに基づいて分類されたパケットに優先順位の値を設定する
- キューイング:パケットにマークされた値を基に複数のキュー(待ち行列)にパケットを振り分ける
- スケジューリング:キューに割当てた優先度や帯域幅に基づいて、パケットを転送する
マーキングフィールド †
- IPプレシーデンス及びCoS:0-7(3ビット)
- DSCP:0-63(6ビット)
DSCP、IPプレシーデンス、CoSでの優先順位 †
アプリケーション | IPプレシーデンス | PHB | DSCP | CoS | |
IPルーティング | 6 | CS6 | 48 | 6 |
音声Real-Time Transport Protocol(RTP) | 5 | EF | 46 | 5 |
ビデオ会議 | 4 | AF41 | 34 | 4 |
コールコントロール | 3 | CS3 AF31 | 24 26 | 3 |
トランザクションデータ | 2 | AF21 | 18 | 2 |
ネットワーク管理 | 2 | CS2 | 16 | 2 |
Scavenger | 1 | CS1 | 8 | 1 |
ベストエフォート型 | 0 | 0 | 0 | 0 |
PHB(Per Hop Bechavior) †
DSCP6ビットを用いたホップ(機器)毎のパケット転送方式を表現しています。
- Default:優先制御無し(000000)
- AF(Assured Forwarding):優先度に応じた転送
- EF(Expedited Forwarding):緊急転送の為に絶対的に優先して転送(101110)
- CS(Class Selector):IPプレシーデンスと互換性の為、後半3ビットに000を入れて優先制御(CS1=001000)
CSとDSCPの置き換え方法
CS表記 | bit表記 | DSCP10進表記 |
CS6 | 110 000 | 48 |
CS5 | 101 000 | 40 |
CS4 | 100 000 | 32 |
CS3 | 011 000 | 24 |
CS2 | 010 000 | 16 |
CS1 | 001 000 | 08 |
AFxyのxは優先度(先頭3ビット)、yは廃棄確率(4,5ビット)を示します。
DSCPの6ビット目は用途が決まっておらず、必ず0が入ります。
AF表記 | bit表記 | DSCP10進表記 |
AF11 | 001 01 0 | 10 |
AF12 | 001 10 0 | 12 |
AF13 | 001 11 0 | 14 |
AF21 | 010 01 0 | 18 |
AF22 | 010 10 0 | 20 |
AF23 | 010 11 0 | 22 |
AF31 | 011 01 0 | 26 |
AF32 | 011 10 0 | 28 |
AF33 | 011 11 0 | 30 |
AF41 | 100 01 0 | 34 |
AF42 | 100 10 0 | 36 |
AF43 | 100 11 0 | 38 |
キューイング&スケジューリングの種類 †
- FIFO(First In First Out)
キューは1つ、キューに最初に入ったパケットが最初に送出される
- PQ(Priority Queueing)
優先度が『High』『Medium』『Normal』『Low』の4つのキューに振り分け、Highから順番に送出される
- CQ(Costom Queueing)
複数のキューを作成し、キューごとに帯域幅とパケットを割当、大まかな帯域幅の割合された制御度にしたがって送出される
- WFQ(Weighted Fair Queue)
アプリケーショントラフィックが自動的にフロー毎にキューに分離され、各フローに設定された優先度に基づいた帯域幅を利用するように送出される
- CBWFQ(Class-Based Weighted Fair Queue)
CQを改善し、より正確な帯域幅の割合に従って送出される
- LLQ(Low Latency Queue)
CBWFQにPQを組み合わせ、絶対優先されるキューとそれ以外の帯域の割合で処理されるキューでキューイングされる
- WRR(Weighted Round Robin)
4つのキューの重みに従って送出される(1つのキューを絶対優先キューに設定可能)
- SRR(Shaped Round Robin)
4つのキューの重みに従って送出され(1つのキューを絶対優先急キューに設定可能)スケージュリングの際にシェーピングを組み合わせられる。