ローマ人の物語

本の情報

著者:塩野 七生
文庫: 197ページ
出版社: 新潮社 (2002/05)
ISBN-10: 4101181519
ISBN-13: 978-4101181516
発売日: 2002/05
商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm

出版社より
出版社/著者からの内容紹介
ローマ人の物語ローマ誕生、王政から共和政へ。
前753年、一人の若者ロムルスと彼に従う3千人のラテン人によりローマは建国された。
7代続く王政の下で国家としての形態をローマは整えてゆくが、
前509年、共和政へ移行。
その後、成文法制定のために先進国ギリシアへ視察団を派遣する。
ローマ人は絶頂期のギリシアに何を見たのか。
比類なき大帝国を築きあげた古代ローマ。
その一千年にわたる興亡の物語がいま幕を開ける。

感想

小説なんですか?
著者本人の分から歴史書ではなく小説なのでと注釈がありますが、
会話文がまったく無い小説は初めて読みます。
上下巻含めて建国から約500年の歴史をまとめたものになります。
しかし著書が最初に書いたように小説と銘打っているので、不明が多い箇所や
目立たない人物や時代については端折っています。
これが渡し個人としては飽きずに読みやすい構成で素晴らしいと思います。
文章が丁寧で2000年以上前の物語であるにも関わらず古臭さを感じさせません。
また理解の足りない自分のような読者の為に懇切丁寧に政治、生活、習慣や
大きな事件を取り上げて人々の意識の変化を取り上げています。
表にまとめられた論文形式ではなく、時代時代毎に移り行く文化や生活、
事件・自称、或いは近隣都市の影響による人々の意識の変化を克明に記してあるので、
私のような素人にも非常に分かりやすく読むことが出来ました。

反面、著者自身が小説と事前に釘をさしているように著者が省いたり
意図的に除いている、包括された物語にそぐわない面を史実を知らない人間が、
史実と誤認を与えるものであるのかもしれません。
基本的に私はそこまで史実に拘らないのでど~でも良いです。
主観を何処かに置けば、反対側は悪役でする事なす事全て悪い理論となるのは、
過去の歴史書でも良くある事だと思っています。
結局はどのように受け止めるかは自分自身でしかありません。
歴史学者にはとんでもない言い分でも一般人としては十分ではないでしょうか?

#comment2(below)


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